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特許 ライフサイエンス健康、医療、福祉ナノマテリアル、材料 目標3.すべての人に健康と福祉を目標9.産業と技術革新の基盤をつくろう 東京都立大学人間健康科学研究科

骨格筋初代細胞の培養液

掲載日:

keywords : 筋細胞、大量培養、培養液

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どんなシーズなの?

 本発明は、筋サテライト細胞だけを純粋に培養できる培養液の組成に関するものです。
 骨格筋は速筋線維と遅筋線維に大別されます。世界的に普及している骨格筋培養細胞株は速筋タイプで、遅筋タイプの培養細胞は存在しません。遅筋タイプのヒラメ筋を初代培養細胞に使用することも可能ですが、他の細胞混入が避けられず、純粋に骨格筋細胞だけを培養することは困難でした。
 このような背景から、骨格筋の体性幹細胞(筋幹細胞)を単離して培養し、増殖させる試みは様々提案されてきました。しかしながら、従来の培養液では骨格筋線維の周囲には線維芽細胞などの生着力の強い細胞が存在し、初代培養時に生着力の弱い筋幹細胞は淘汰されてしまうため、筋細胞を大量精製するのは不可能でした。

こんなことに使える!

 将来、本発明を活用して患者さんの筋サテライト細胞を培養して筋肉に戻し、筋肉を回復させるプロセス確立につながることが期待されます。年齢を重ねても筋萎縮を阻止し、筋肉量を維持する再生医療の手法として確立できれば、疾病の進行を抑え、健康寿命の延伸にもつながる可能性があります。

こんな研究室です!

 骨格筋から分泌される生理活性因子(マイオカイン)群が血液循環を経て全身に作用し健康効果をもたらしている可能性を追究しています。
 運動が糖尿病を抑制する分子機序の解明をしています。筋肉を収縮させるとインスリンに匹敵する血糖降下作用が生まれます。

研究者

  • 古市泰郎 助教

    • 人間健康科学研究科
  • 眞鍋康子 准教授

    • 人間健康科学研究科
  • 藤井宣晴 教授

    • 人間健康科学研究科

発明の名称

骨格筋初代細胞の培養液

番号

特許第6957003号

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