URAとは

URAとは

URAは、University Research Administrator の略称であり、大学や研究機関の研究活動を支援する専門人材です。欧米では、大学・企業等の研究を支援する「専門職」として広く認知されており、上位職のURAは経営陣としてマネジメントにも参加しています。日本では、文部科学省の平成23年度事業である「リサーチ・アドミニストレーターを育成・確保するシステムの整備」、平成25年度事業である「大学研究力強化促進事業」が契機となり、大学等を中心にURA組織の導入・整備が進んでいます。

東京都立大学のURAとは

東京都立大学では、平成26年4月に研究力強化のために新設された「総合研究推進機構」において、大学の研究戦略・研究活動を支援する機能を担う実働部隊として、URAが設置されました。URAは、研究の企画立案などの戦略から、研究資金の獲得、企業や外部機関との連携、契約交渉、研究プロジェクトのマネジメント、研究成果の広報、社会貢献(実用化・事業化)に至るまで、大学の研究活動をトータルに支援しています。

URAが研究活動を支援するための代表的なメニューについてまとめました。

  1. 研究活動の支援
  2. 外部資金獲得支援
  3. 研究広報支援
  4. 社会還元に向けた支援
  5. 研究戦略の企画立案の支援
  6. その他の支援

研究活動の支援

情報提供(外部資金の情報・研究分析の情報・文科省等の情報)

競争的資金情報や各省庁の審議会などの研究政策情報を収集・集約して、Webサイトを通じて研究者の皆さまに提供します。

外部資金データベース

プロジェクト運営体制の構築支援

研究者に負担が集中するプロジェクト立上げ時期を中心に、研究成果の取り扱いに関する取決め、知的財産の扱いに関する取り決め、など、事務組織と連携してプロジェクト運営体制の構築を支援します。

中間・事後報告書作成支援

プロジェクトの中間・事後評価において高い評価結果を得ることは、プロジェクトの継続や次期プロジェクトの獲得のために重要です。URAでは、プロジェクト関係者と打合せを行い、中間・事後評価を念頭においた運営のアドバイスを実施しています。必要に応じて総合研究推進機構の研究戦略企画室が、PO(Project Officer)を選出し、URAとの連携により研究プロジェクトの進捗状況をフォローアップすることで評価者に「伝わりやすい」報告書の作成を支援します。

外部資金獲得支援

申請書作成支援

一通り記載された研究計画調書や申請書等をURAが拝見し、さらなる改善に向けてコメントいたします。
支援をご希望の際は、研究計画調書等(一通り作成済)を下記アドレスまでお送りください。

ura-shien[at]jmj.tmu.ac.jp   [at] → @

また、例年8月下旬に開催している講習会において、継続的に採択を勝ち得ている先生や審査委員を経験された先生を講師に迎え、採択される研究計画調書は何が違うのか? どの項目に重点をおいて作成するべきか?など、すぐに使える作成の“コツ”をご説明いただいています。

ヒアリング審査対策支援

「内容」「プレゼンテーション」「質疑対応」の3つの観点から競争的資金公募の2次選考等で行われるヒアリング審査対策の支援を行います。またヒアリング審査対策として、事前に総合研究推進機構によるリハーサルをアレンジいたします。学術研究、産学連携、都連携各部門の部門長をはじめ、専門分野の近いURAおよびプレゼンテーション技術に長けたURAが実際にプレゼンテーションを聞き、スライドの内容・構成・表現、発表方法について改善アドバイスを行う他、審査で想定される質問についてもディスカッションを実施します。

研究広報支援

国際的なシンポジウム・学会等の企画運営支援

海外広報強化のために部局附属研究センターが主催する国際学会の東京開催について、国際課や研究センターの所属部局と連携しながら支援を行います。

プレスリリース活動支援

マスメディアから注目されるプレスリリースの原稿作成支援を行います。合わせて、都庁記者クラブ、文科省記者クラブ、各マスメディアの科学担当記者とのコミュニケーションを密にして、パイプを太くするための営業活動も進めていきます。

プロジェクトウェブサイトの構築支援

プロジェクト運営や広報の基盤として、プロジェクトのウェブサイト構築を支援します。URAでは、ウェブ制作業者との調整や学内のホームページサーバー申請などを迅速に進めるためのお手伝いをいたします。

【ウェブサイト構築支援実績】

文科省 イノベーション対話事業採択
総合防災対策研究プロジェクト
宇宙理学研究センター
生命情報研究センター
人工光合成研究センター
金の化学研究センター
言語の脳遺伝学研究センター
水道システム研究センター
コミュニティ・セントリック・システム研究センター

社会還元に向けた支援

企業・団体等とのマッチング

企業や官公庁、団体などの外部機関と、研究に関する契約締結をお手伝いします。期間や内容、金額、知財の帰属など様々な視点で折衝・調整を行い、研究者が外部機関との研究をスムーズに進められるための窓口を務めます。

実用化・事業化に向けた支援

研究者の研究成果を社会に還元するため、成果の企業への技術移転や、或いは研究者自らによる起業への支援など、様々なケースにあわせた適切なお手伝いをします。

研究戦略の企画立案の支援

学内資源を有効活用し、都立大の研究力強化と「世界の頂点」となりえる研究分野の構築を目指すため、研究担当副学長及び各学部の教員から構成される「研究戦略企画室」が総合研究推進機構に設置されました。日々研究活動に携わる教員の視点から、研究戦略の推進や研究活動活性化のための支援策や課題への対応策について検討しています。

URAは、このような委員会の運営に関わる他、課題検討に有用な研究データの分析・提供を行っています。また、大学組織としての研究戦略や推進計画の伝達も行っています。

その他の支援

知的財産管理・活用

研究支援によって生まれた成果物と知的財産の取扱いには密接な関連があります。URAは、産学公連携センター内の知財専門スタッフと協力しながら知的財産の創出から活用までの知的創造サイクルの円滑な実施を目指し、教員の研究成果を活かした社会貢献のお手伝いをいたします。