特許 ライフサイエンス健康、医療、福祉 目標3.すべての人に健康と福祉を 東京都立大学理学研究科
MARK4阻害活性をもつ新型コロナウイルス由来ペプチド
掲載日:
keywords : MARK4、SARS‐CoV-2、Orf9b
どんなシーズなの?
MARK4(微小管親和性調節キナーゼ4)は近年、癌、糖尿病や神経変性疾患などの薬剤ターゲットとして認識されており、MARK4活性の阻害はこれらの疾患を治療するための選択肢として期待が高まっています。
本発明では2020年から現在まで世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が有するOrf9bペプチドが、このMARK4の活性を阻害することが分かりました。またOrf9bの配列を切りつめ、TOM70に対する結合活性を有する部分を除いたペプチドも、MARK4に対する阻害活性を示すことを明らかにしています。
こんなことに使える!
アルツハイマー病、癌、糖尿病といったMARK4阻害により予防・治療することのできる全ての疾患に使用できる可能性があります。
MARK4はタウタンパク質のリン酸化を行っていますが、それが過剰に起こることで、タウタンパク質が神経細胞に蓄積してしまいアルツハイマー病を引き起こします。そのため、本発明のペプチドは、タウタンパク質のリン酸化阻害剤として使用することで、アルツハイマー病の治療薬として利用できる可能性があります。
こんな研究室です!
神経分子機能研究室では、アルツハイマー病などの神経変性疾患に関わる微小管結合タンパク質タウやミトコンドリアの異常に焦点を当てて研究しています。
本研究室との産学連携で自社が抱える技術的課題の解決にチャレンジしてみませんか。皆様からのご相談をお待ちしています!
研究者
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斎藤 太郎 助教
- 理学研究科
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安藤 香奈絵 准教授
- 理学研究科
発明の名称
MARK阻害活性を有する新規ペプチド
番号
特願2021-174174