特許 ライフサイエンスものづくり技術 目標2.飢餓をゼロに目標15.陸の豊かさも守ろう 理学研究科
イネーコムギ雑種植物
掲載日:
植物配偶子、電気融合、異質倍数体
どんなシーズなの?
異なる種の植物受精卵と卵細胞を電気的に融合させて、交雑倍数体を効率良く製造する方法です。
従来、単純にコムギとイネの配偶子をそれぞれ1:1で融合させてもうまく成長しませんでした(図1A)。そこでこの発明では、配偶子の組み合わせ方法を工夫しています。例えば、イネ精細胞と卵細胞で受精卵を作り、この受精卵とコムギの卵細胞を融合させることで、カルスまで成長させることが可能となりました(図1B)。
図1. イネ受精卵とコムギ卵細胞の融合細胞の発生プロファイル
こんなことに使える!
例えばイネの生育には開花期の最低気温が重要であり、一般的に最低気温が約23度程度まで下がると受粉できません。一方、コムギはイネよりも開花の温度条件は広く春と秋の2回に種蒔することができますが、雨量が多くなると赤カビが発生してしまいます。
本発明は、このような異なる2種の欠点をカバーしつつ利点を併せ持った新しい植物体を作出できる可能性を秘めています。
こんな研究室です!
岡本研究室では、植物のin vitro受精系を使って研究を行っています。本発明に興味のある方、またこの系を使用した研究に興味のある方等からの技術相談をお待ちしています!
研究者
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岡本 龍史 教授
- 理学研究科
発明の名称
植物配偶子の電気融合による同質および異質倍数性植物の作出
番号
特許第6436701号
関連文献
- ニュース :: 【研究発表】世界初!コムギとイネの雑種植物の創生 | 東京都立大学 (tmu.ac.jp)
- 【メトロノワ】世界初!都立大発!コムギとイネの“いいとこどり”で雑種植物が誕生! – 東京都立大学公式WEBマガジン (tmu.ac.jp)