研究成果 環境ナノマテリアル、材料 目標12.つくる責任つかう責任 システムデザイン研究科
もみ殻磁性活性炭を用いた 磁気分離による水質浄化
掲載日:
磁気分離、環境、活性炭、水質改善、浄水
どんなシーズなの?
近年、難分解性溶存有機物や有害金属イオンなどによる水質汚染が世界的に問題視されています。特定の官能基を有する活性炭にはこれら有害物質の吸着能力があることが判ってきました。
本研究では、日本で毎年約200万トンという膨大な量が発生し、その多くが廃棄されているもみ殻に着目し、担磁処理と熱賦活処理を施した「もみ殻磁性活性炭」を作成しました。これを用いて有害物質を効率的に吸着させ、高勾配磁気分離により100%回収し、さらに使用済み活性炭は再熱処理により吸着性を回復させる、一連のサイクルでの再利用が可能になります。
こんなことに使える!
本研究で作成したもみ殻磁性活性炭は、塩素殺菌処理によりトリハロメタンを生成するフミン酸、有害重金属として知られる鉛、ヒ素、水銀及びカドミウムイオンに対して高い吸着性を発揮することが実験により示されました。これは、木炭など他の一般的な活性炭よりも高いことが示されています。
これらの産業応用としては、浄水場をはじめとした水浄化システムへの応用が期待されます。
カドミウム(左)と鉛(右)に対する吸着等温線
こんな研究室です!
新規超伝導材料の開発やその応用と、磁気力制御技術を活用したシステムの研究・開発を行っています。MRI、航空機といった超伝導材料の適用製品から、磁気分離による環境システム、品質管理システムなど幅広い業界との共同研究・共同開発を歓迎します。
研究者
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三浦 大介 教授
- システムデザイン研究科
関連文献
もみ殻磁性活性炭と磁気分離による水質浄化の研究/東京都立大学機関リポジトリ・みやこ鳥