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RNA中の転写後修飾部位を同定する方法

掲載日:

RNA, 転写修飾語部位、ウリジン、シチジン

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どんなシーズなの?

 本発明は、哺乳動物細胞におけるRNA中のウリジン又はシチジンの5位の転写後修飾部位を同定する方法です。

 転写後修飾部位(PTM)は、RNAの形態、機能や安定性に重要ですが、その種類は豊富であり、特に複雑な哺乳動物細胞におけるPTMの部位、種類の同定や修飾率の決定は従来困難とされてきました。

 本発明では、特にウリジンモノリン酸またはシチジンモノリン酸の新合成機能を欠失した哺乳動物細胞を作成し、これを利用することでRNA中のウリジン若しくはシチジンの5位の転写後修飾部位と修飾の種類を同定することができます。

先天性角化不全症(DC)患者細胞由来の28S rRNA 4331位および4966位におけるシュードウリジン化の比較。患者細胞由来RNAで統計的有意性が見られる。

こんなことに使える!

 本発明は、RNAの転写後修飾に起因する様々な疾患、具体的には先天性角化不全症(DC)、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、末梢性T 細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、慢性リンパ性白血病、非小細胞性肺がん等の発症メカニズム解析や診断、さらに治療のための創薬研究にも貢献できる可能性があります。

こんな研究室です!

 プロテオミクス研究室では、さまざまな立場や方向から行われている生命科学研究の一環として、生体を構成するタンパク質分子のダイナミクスとその反応を基礎にして、細胞の基本的な働きを支える「機能情報ネットワーク」を解き明かすための研究を進めています。
 本発明に興味のある方、研究室の技術に関心のある方からの技術相談をお待ちしています。

研究者

  • 田岡 万悟 准教授

    • 理学研究科

発明の名称

RNA中のウリジンまたはシチジンの5位の転写後修飾部位を同定する方法

番号

特許第7228878号

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