特許 ライフサイエンス 目標9.産業と技術革新の基盤をつくろう目標3.すべての人に健康と福祉を 東京都立大学システムデザイン研究科
間葉系幹細胞のばらつきを乗り越える分化予測方法
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keywords : 間葉系幹細胞、細胞治療、骨芽細胞
どんなシーズなの?
間葉系幹細胞は採取が比較的簡便で、使用上の倫理的ハードルが低いことから治療へ利用されています。しかしその分化能には『ばらつき』があるため、例えば骨芽細胞が必要治療なのに、5%しか骨芽細胞への分化ポテンシャルが無い間葉系幹細胞のロットを培養すると、治療に必要な細胞が全く得られないといった実用面での課題があります。
本発明は、これを解決する分化能を予測する方法を提供しています。そのロットが持つ分化能が最初からわかれば、対象となる疾患に最も適切なロットを選ぶことが可能となり 、細胞ロスや患者からの不必要な細胞採取を減らすことが可能となります。
こんなことに使える!
従来は分化誘導後の細胞染色により分化能を確認しますが、本技術は分化誘導前に特定の転写因子の局在を計測するだけで骨芽細胞への分化能を予測できます。
具体的には、未分化の間葉系幹細胞を一定弾性率以下のゲルを用いて培養すると、細胞内のRUNX2の核内外での挙動が変化するという特徴を利用しています。骨芽細胞分化ポテンシャルは、このRUNX2の核内局在細胞の割合を計測することで予測することができます。
本技術は分化ポテンシャルを予測する新しい方法であり、間葉系幹細胞を細胞供給源とする骨組織全般(歯周組織、運動器等)の再生医療における細胞移植の治療効果の予測に利用することが期待されます。
こんな研究室です!
三好研究室では、培養細胞の周囲環境である微細な凹凸構造や、「かたさ」をはじめとした物理的な特性が与える細胞の性質(運動性,増殖性,分化)の変化に注目し研究を行っています。
本発明に興味のある方、研究室の技術に関心のある方からの技術相談をお待ちしています。
研究者
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三好 洋美 准教授
- システムデザイン研究科
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藤江 裕道 教授
- システムデザイン研究科
発明の名称
間葉系幹細胞集団の骨芽細胞分化ポテンシャルの予測方法
番号
特開2022-57738
関連リンク
- 【三好研究室】Applied Mechanobiology (tmu.ac.jp)
- 東京都立大学 藤江研究室 (バイオメカニクス研究室) (tmu.ac.jp)
- 三好 洋美 (Hiromi Miyoshi) – マイポータル – researchmap
- 藤江 裕道 (Hiromichi Fujie) – マイポータル – researchmap