博士後期課程学生支援事業
本学の博士後期課程支援について
本学は、「大都市における人間社会の理想像の追求」を使命とし、広い分野の知識と深い専門の学術を教授研究するとともに、豊かな人間性と独創性を備えた人材を育成し、人間社会の向上・発展に寄与することを理念としています。
2020年4月、大学名称変更を契機にさらなる発展を目指し、2030年における大学の将来像を示した「TMU Vision 2030」を制定しました。研究戦略において「大学院の充実こそが研究者育成と研究力強化の要」と位置付け、奨学金、キャリア形成支援等の体系的な仕組みを構築すると明記し、大学院支援強化に重点的に取り組んでいます。さらに2021年度の年度計画において、「大学フェローシップ創設事業の実施により、当該分野の深い専門的知見による卓抜した一点突破能力に加えて、専門分野以外の関連する学術・技術分野との連携による学際的視野を兼ね備えた「双対型」の能力を持つ次世代人材を育成し、個性に応じたキャリアを提示することで、博士後期課程の研究力強化とキャリアパス支援の拡充を図る。」と定め、より一層の博士後期課程学生支援を開始したところです。
マテリアル革新を目指した次世代「双対型」人材育成フェローシップ
本学は、文部科学省の「科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業」に採択され、2020年度より「産学官で活躍できるマテリアル革新を目指した次世代「双対型」人材育成フェローシップ」を実施しています。
当該プログラムでは、本学の強み分野であるマテリアル分野とその関連応用分野を専攻する博士後期課程の学生を対象に、当該分野の深い専門的知見による卓抜した一点突破能力に加えて、専門分野以外の関連する学術・技術分野との連携による学際的視野を兼ね備えた「双対型」の能力を持つ人材の育成を目指します。研究に専念するための経済的な支援の他、個々の能力や適性を踏まえて高度な博士人材としての多様なキャリアパスに対する経験の場を提供します。具体的には、研究力強化に係るイベント・WSを実施します。また、各界で活躍する企業研究者等の外部メンターの配置、海外インターンシップ派遣等を通じ、様々なキャリアパスに接する場を提供していきます。
多視座を涵養する「双対型」人材育成プロジェクト
本学は、JSTの「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」に採択され、『多視座を涵養する「双対型」人材育成プロジェクト』を、2021年度より実施しています。
当該プロジェクトでは、専門分野の深い専門的知見による卓抜した一点突破能力に加えて、専門分野以外の関連する学術分野との連携による学際的視野を兼ね備えた「双対型」の能力を備え、特に「異分野との対話」により多視座を涵養し、広視野、コミュニケーション力、主体性を持つ博士人材の育成を目指します。多視座を涵養するために、プロジェクトでは研究に専念するための経済的な支援だけでなく、個性に応じたキャリアを提示することで、博士後期課程学生の研究力強化とキャリアパス支援の拡充を図ります。具体的には、異分野との対話の場に資する各種講義やイベント・WSを実施し、異分野理解の土壌を整えます。さらに、各界で活躍する企業研究者等の外部メンターの配置、海外インターンシップ派遣等を通じ、様々なキャリアパスに接する場を提供していきます。
主任メンター一覧
氏名 | 役割 | 所属研究科 | 専門分野 |
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清水敏久 | 事業統括・ 主任メンター |
システムデザイン研究科・特任教授 | 電気電子工学(工学博士) |
堀田貴嗣 | 主任メンター | 研究・情報・都連携担当副学長総合研究推進機構・機構長 理学研究科・教授 |
物性理論 博士(理学) |
玉野和志 | 主任メンター | 教育・入試担当副学長 人文科学研究科・教授 |
都市社会学 (社会学博士) |
村上哲明 | 主任メンター | 理学研究科・教授 | 生命科学 (理学博士) |
川上浩良 | 主任メンター | 都市環境科学研究科・教授 | 化学工学 (工学博士) |
藤井宣晴 | 主任メンター | 人間健康科学研究科・教授 | 分子生物学 博士(体育科学) |
可知直毅 | 主任メンター | 大学教育センター・特任教授 | キャリア教育・ 生態学(理学博士) |
河西奈保子 | 主任メンター | 大学教育センター・教授 高大連携室長 |
キャリア教育・応用化学 博士(工学) |
博士後期課程学生の出前講義について
本学の大学院博士後期課程の学生が高校にお伺いして、自身の研究内容や研究分野の紹介などを高校生に分かりやすくお話します。最先端の研究の話題提供や高校生との意見交換など、できるだけご相談に応じて対応します。(謝金・交通費等は本学で負担するため、不要です)
専門分野外の分野と連携するためには、異分野交流を行うことや、専門外や研究者以外の方とコミュニケーションをとることが非常に大切です。
この出前講義の制度は、専門外・研究者以外の方、特にその分野に関心がある高校生や高校の先生に、研究内容や研究分野について講義したり、最先端研究者としてアドバイスしたり、高校生からの相談に応じることで共感力を研鑽し、学生の企画力、コミュニケーション力、伝える力を育むための方策として実施するものです。
出前講義に関するお問い合わせはこちらのアドレスまでご連絡ください。
多視座を涵養する「双対型」人材育成プロジェクト事務局
e-mail:soutsui_spring(a)jmj.tmu.ac.jp
※(a)を@に変えてお送りください。
講義テーマ(2022年度)は以下の通りです。 これ以外のテーマについてもご相談を承ります。
タイトル | 概要 | 研究科 | 専攻 |
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大学院博士学生の過去、現在、未来 | 中高生のころに何を思い、博士課程に進学したのか、大学院での生活と研究、博士の将来について講義。認知症のひとつ「アルツハイマー病」の発症メカニズムについて、わかりやすい言葉で解説します。 | 理学研究科 | 生命科学専攻 |
身近なパワーエレクトロニクスで学ぶ省エネ技術 | パワーエレクトロニクスについて身近な例を挙げながら、そのしくみや課題、研究について解説します。博士課程進学を決めたきっかけや、博士の仕事・博士になったら出来ることなども聞くことができます。 | システムデザイン研究科 | 電気電子工学専攻 |
超音波による生体と材料の観察 | 超音波診断画像を使って、誰でも簡単に病変(乳がん)を見つけることができたら・・・という思いを込めて取り組んでいる自身の研究について解説。ポータブルの超音波画像診断装置を使い、ゼリーの中を見てみよう!という体験も行います。 | 人間健康科学研究科 | 放射線科学域 |
蝶と蛾の幼虫やさなぎに共通する警告色の機能とその擬態系としての進化パターン | 「幼虫の色や模様にはルールがある?」たくさんの写真を使いながらわかりやすく講義を行います。 | 理学研究科 | 生命科学専攻 |
読みにくい!が記憶を促進する書体の検討 | 読みやすい字より、読みにくい字の方が記憶に残りやすい。では、どの程度の「読みにくさ」が適切なのか。実際に読みやすい字体と読みにくい字体を使った実験も行います。 | 人文科学研究科 | 人間科学専攻 |
”AI”ってなんだろう?~機械学習で読み解く物理学の最先端~ | AIについて、学習のしくみや課題について講義を行います。 | 理学研究科 | 物理学専攻 |
各事業の問い合わせ先
マテリアル革新を目指した次世代「双対型」人材育成フェローシップ事務局
e-mail:soutsui_f20(a)jmj.tmu.ac.jp
多視座を涵養する「双対型」人材育成プロジェクト事務局
e-mail:soutsui_spring(a)jmj.tmu.ac.jp
※いずれも(a)を@に変えてお送りください。